図鑑朗読について。

図鑑朗読について。

江崎が学生の頃を越えて初めて人前で朗読したのは2000年代の前半、代々木オフサイトだった。
宇波拓氏はその頃、「服部フェスティバル」、「服部カーニバル」など出演者の興味に焦点をあてた企画を行なっていて、

(そんな服部フェスティバルについていい加減な記憶に基づきツラツラ書いて、
今ネットカフェで調べたらいろいろ出てきた。出てきた中でも、細馬さんの日記が詳細伝えておられて、
いろいろ思い出しました。ツラツラ書いたものは削除。フェスについての詳細気になる方は細馬さんのブログ「The Beach」http://12kai.com/200311b.htmlをご覧あれ。)

「服部フェスティバル」では中尾勘二氏、細馬宏通氏、泉智也氏、江崎、そして企画の宇波拓氏が出演。
江崎は当時のアニメ版ドラえもんの背景にある家々の壁だけのシーンを編集した映像を流してそれから、
「ムツゴロウ世界動物紀行」を朗読した。
朗読に関しては詠みは拙く、無反省に感動した部分を取り出し無反省に感動したまま声に出すという、
ある意味江崎らしい、ハタ迷惑な朗読であった。

ムツゴロウこと畑正憲の強さは、圧倒的な経験と科学的知識をともなって自らの圧倒的な我との坩堝が他者を理解しようという更なる坩堝をコントロール、動きの速さ。
その本当の現実が溢れ出す「世界」、へせまる彼の表出はいわゆる世間の眼からは奇怪かつ滑稽に見え、
またその滑稽というところに落としこまれた感想も彼は勿論理解し利用している。ように見える。

2度目にオフサイトで上記のようなライブが同じく企画された際、江崎は現在も度々行っている、
「野鳥」の図鑑や「きのこ」の図鑑を朗読した。図鑑にあるキャプション、
説明は生息する場所や条件をただ表示して、
と突然、著者のそこには不必要に思える経験や感想が唐突にひっそりと挟み込まれる。

それから数年が過ぎて、2011年以降ソロのオファーがある際、しばらく即興から離れていた江崎は、
彼の作曲作品とともにオフサイトでの朗読より行っていなかった朗読を、
新たに生物の名をただただつぶやく、図鑑朗読をそこに挟むことがしばしばとなった。

それは、11年の春とある古本市で保育社の「標準原色図鑑全集」(1966年発行)
の「貝」や「昆虫」などを入手してからで、うつくしく貝やあるいは蝶などが配置されたカラーページと解説のページが交互にあらわれる図鑑の、そのカラーページには、
生物の写真の傍に小さく記された数字に呼応して上部にその名がそれぞれ小さく連なって印されており、
それらの名を就寝前に眺めながらそして声にだしてよむと、それぞれの「科」毎に名のリズムや響きが連なって、
そうしていると、眠れたのだ。

(いつかそうした図鑑朗読だけをソロでたっぷりとワンマンでという思いが昨年より募り、今回こうして実現できるのが嬉しいです。東京のl-e、大阪の音波舎企画に感謝です。皆様のお越しをお待ちしております。)

(敬称略)



2o13/1/14(mon.祝日)
江崎將史/「図鑑朗読」
@大崎/戸越銀座 l-e
http://www.l-e-osaki.org/
open/19:oo start/19:30
予約:¥12oo+オーダー  当日:¥15oo+オーダー
会場限定おまけCD-R付き。(ご予約頂いた方限定です。) 各地海岸の石販売有り。
予約は上記l-eホームページまたはezakimasafumi〔at]gmail.com江崎まで。


2o13/1/18(fri.)
江崎將史 「図鑑朗読&ボールペンソロ」
中崎町 common cafe
http://ompasha.blog.shinobi.jp/

open/19:3o start2o:oo
予約¥12oo+1ドリンク
当日¥15oo+1ドリンク
会場限定おまけCd-r付 (ご予約頂いた方限定です。)
御予約は 江崎ezakimasafumi[at]gmail.comまで